(写真はdaisyさん)
日本人の古着ブームは少し前に過ぎ去った…という感覚ですが、アパレル好きは今実は1番注目すべき場所かと感じています。
今原宿、下北沢の古着屋さんでは本当に沢山の海外の旅行者の方(しかも色々な国籍の!)が真剣にお洋服を選んでいる姿を見かけます。
さながら新宿のゴールデン街や思い出横丁の様に、日本人が捨て去りかけてた文化がいつのまにか注目されている現象です。
それは何故なのか…?
まず大きなアパレルの流れとして…(私の思う限りでは)10年以上くらい前に派手柄物のブームがあって、そのあとずっと綺麗め、柄無し、のバイカラー物(miumiuとか)、次にワントーンカラー物のブーム。
そして3、4年くらい前からまた派手な柄模様の物がじわじわと覇権を広げている、イメージ。
大きな火付け役はGUCCIのエグい模様の柄物だと思う…多分…(柄物好きなので当時、ヨッシャ、イイぞ!と思った記憶が…)
その時読んだアパレル記事には確か「(特に海外の)若いデザイナーは古着屋で古い洋服を探して着ている。近年の派手な柄のワンピースのブームはそのセレクトされた古着から来ている」的な内容が書いてありました。(ソースが曖昧で本当ごめんなさい)
そして、そんな世界的にビンテージアパレルが再評価されている中、今原宿、下北沢の古着屋さんが海外のアパレルマニア(軽度でも重度でも)に響いています。
まず勘違いしない為に…古着、安くてぼろぼろの誰が着たのか分からない本物か怪しい服…と思っていらっしゃる方はとりあえずその認識は「中古品」とでも分類をしておいて頂ければと思います。
ここで言う「古着屋」にはいくつかタイプがあり系統があります。
「ヨーロッパ系のレース系ビンテージドレスを扱うお店」
「アメリカのレアなジャケットなどメンズ中心に扱うお店」
「アメリカンなキャラクターTシャツや刺繍アイテムに強いお店」
「仕立ての良いビンテージのワンピースなどレディースアイテムに強いお店」
他にも様々ですが、「主に輸入物の、永く着れる質の良いアイテムを探し出してセレクトしているショップ」という認識の方が近いように感じます。
原宿のMARTEなど、ビンテージの扱いに合わせ、ビンテージの様なレトロなデザインのオリジナルのお洋服を製造販売しているお店もあります。
そして昨今のファストファッション・既製品のお洋服よりも古着屋で買うワンピースの方が値が張るのが普通です。(もちろんどちらもピンキリですが)
また、現代で作るには技術的に難しい・逆に経費がかかりすぎる仕様(手刺繍が全体に入ったセーター、沢山の版が必要になるプリント、手製のビーズバッグなど)が手に入り易く、価値が分かる人には掘り出し物、実は凄く安い物が沢山あります。
この「価値が分かる人」それぞれ専門(ストリート系に強いとか、仕立てに詳しいとか)の洋服マニアが日本の古着屋に集まっている次第です。
また、日本の古着屋さんは多くがお洋服をクリーニングしていたり、手直ししていたりするので、旅行者は安心してお買い物できるそうです。(免税店も増えた)
何が嬉しいって、物が溢れる現代は、何が価値あるものか、学んで、目で見て、考えて、自分の感性で感じていかないといけない時代に、ずっとお店の価値観で戦ってきた歴戦の古着屋さん達が認められてる状況が嬉しい。
しかもこれって簡単に他業種が真似出来ないところもかっこいい。
真似して、それを低価格で叩き売りして、そのせいで廃らせて…そんな風にアパレルなめてらっしゃる方々にざまーみろ!感があって嬉しいです。(口が悪い)
今沢山の小規模アパレルが本当にかっこいいので、大きいところが「売れない・若者が買わない」とうかうか右往左往しているところにみんなで突っ込んでいこうね♡というお話でした。
またね