今回は望まれていない、小難しい話をしたがるシリーズです。
お暇な時間にでも読んでいただければと思います。
私が「何故絵を描くのか・・」みたいな自問自答をずっとずっとしていたのですが、それについてなんとなく「これか・・・?」みたいのが掴めて来た気がしたので、そのご説明?と、それを話すに当たって、まず「アートの認識のすり合わせ」から始めないといけないな・・と思いこの記事を書きました。(ちょっと前からちまちま書いていました)
「アート」という言葉を使って会話したり文章を読んだ時、話が噛み合わなかったり、認識の違いが気になったりはする事は無いでしょうか?
昨今、「アート」と呼ばれているものを無理矢理分類してみました。
そもそもカテゴライズする事はどちらかというと嫌いなのですが、全体把握はまず外観をおぼろげでも見つめる事から…。
余りにも多岐に渡りすぎてますが、私は大体こんな感じでその人が語る「アート」がどの位置に当たるか見当をつけています。
これは「私が考えるアートとは」ではなく「世の中でアートと思われているもの達」の一覧です。
(因みに、私は友人が少ないのでどの作家が有名orマイナーかいまいち分かりません。適切でない作家が居ても許して下さい)
🎨ヒーリングアート
・砂絵や花のぬりえなど
・金魚をライトアップした展示(私個人としては生態を無視した展示には反対)
使用例:「お台場アート空間☆」
🎨意味合いよりも、色彩の組み合わせ(もしくは形状などの美しさ)を目的にしたもの
・ペーパーフラワー
・シャガール
使用例:「この花畑はアートだ」
🎨光を絵具で表現したもの
・タブロー(主キャンバスや板)に描かれた絵
・近代くらいまでの絵画全般
・モネ
・ルノアール
・ラトゥール
使用例:「サイゼリアにはアートが飾ってある」
🎨伝統的な技法がある職人気質なもの
・ボタニカルアート
・建築物、陶器
使用例:「この古い建築はそれ自体にアート的価値がある」
🎨絶対的に美しいもの(物体)を表現したもの
・日本画(美人画)など(違うものもある)
・生け花
・ミュシャ
・レオナールフジタhttps://www.polamuseum.or.jp/collection/highlights4/
使用例:「着物の見事な菊の模様にアートを感じる」
🎨知的な考察からの美しい表現(瞑想的)
・奈良美智https://www.artpedia.asia/yoshitomonara/
・静物画
・ユトリロhttps://www.musey.net/artist/215
使用例:「質感を感じさせる静謐なアート」
🎨新しい美の概念の提示
・デュシャンhttps://www.artpedia.asia/fountain/
・岡本太郎
・ピカソ
・ポロック
使用例:「アート過ぎてよく分からない」
🎨皮肉や寂しさを交えた魂に訴えかける表現
・オノ・ヨーコhttps://www.nippon.com/ja/features/c03706/
・フェリックス・ゴンザレス・トレスhttps://www.artpedia.asia/2014/08/16/136-felix-gonzalez-torres/(この人の作品、いつみてもまじで泣きそうになる)
・ギルバート&ジョージhttp://blog.bondinc.co.jp/style/4139/
・ロバート・ゴーバーhttps://matome.naver.jp/odai/2136185542613346701?&page=1
・塩田千春https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/
使用例:「心を揺さぶるインスタレーションアート」
🎨社会情勢に対しての(外向きの)強いメッセージ性の表現
・シンディシャーマン(初期?)https://www.artpedia.asia/cindy-sherman/
・グラフィティーアート
・バスキアhttps://www.artpedia.asia/jean-michel-basquiat/
・Hebru Brantleyhttps://www.hebrubrantley.com/
(この方はまじで現役!もしもバッドマンなどのヒーローの肌が黒かったら、な作品を作っている)
使用例:「グラフィティーのアート性は理解されにくい」
(こういう文脈だと、美しさへの不理解、とかではなく皮肉やメッセージを、批判される手法で表現する事への不理解、という意味合いが強いと思います)
🎨個人的な(内向きの)強いメッセージ性の表現
・横尾忠則先生(どうでしょう…)
・中村宏先生
・マシュー・バーニーhttps://www.youtube.com/watch?v=y_S3fX4F9nU
(動画だけど、非公式かも・・ダメかも)
🎨表現しないと生きていけない人が生み出したパワーのあるもの
・ヘンリー・ダーガーhttps://www.artpedia.asia/henry-darger/
・アウトサイダーアート
・草間彌生
🎨今まで無かった価値観の「面白いこと」の表現
・例が思いつかないけどこの概念はある気がする
🎨隠れたメッセージ性のある、美術館やアート好きに欲しがられるもの(商業に肯定的)
・ジェフクーンズhttps://www.artpedia.asia/jeff-koons/
・kawshttps://kawsone.com/password
https://www.artpedia.asia/kaws/
🎨商業に乗った、商業(風潮)を批判したもの
・村上隆
・バンクシー
・ダミアン・ハースト(どうだろ、ちょっと違うかも)https://www.artpedia.asia/damien-hirst/
🎨人類、宇宙観まで踏まえたシャーマン的な表現
・ボルタンスキーhttps://bijutsutecho.com/magazine/special/promotion/20001
・ロバート・スミッソンhttp://www.new-york-art.com/old/Mus-Whit-smithson.php
多すぎる、し、曖昧すぎる。
「この人は絶対ここではない!」という方も絶対いらっしゃるかと思うので・・そっとコメントしていただければと思います。(直すかわからないですが・・)
ですが私は「アートって言われるものを一つに決める」事より「アートって言われるものには何だか種類が沢山あるっぽい」と認識した方が、心穏やか&その話を理解しやすいという事に気づいたので、あえてそう考えています。
恐らく明確な「アートの正解」はきっとどこかにあるのですが、事実として色々な認識をされすぎているな、と感じます。
また追記として…
私が読んでいる本にも「日本の美術史は独特」と書かれている事もあり、なんとも言えない先生方が沢山いらっしゃいます。
またよく言う「イラストレーター と画家の違い」ですが、これも毎秒意味合いが変わっているように私は思いますので、私は明言できません。
例えば通説では「クライアントに応える、商業に乗った絵」等と言う事でしたが、昨今「自分の為に描くイラスト」そしてその「いつものイラストを描いて、と言う発注」がある状況。
そして「絵画風の、発注された絵」「PCで描かれた古典主義な絵画」(例:イグナシ・モンレアルhttps://fashionpost.jp/news/122893)と、もう「イラストと絵画分け分け戦争」は私にはお手上げです。明確にする意味も無い気がしてきました。
余談ですが、アーティストと言ったらバンドマンや歌手も指します。
上記の分類は音楽の方向性(の違いでよく解散してしまうアレ)にも沿わせる事が出来るような出来ないような。
長くなってしまいましたので「自分が絵を描く理由」は続編になります!