色々な理由があり、「自分自身で美味しいコーヒーを淹れられるようになりたい!」とコーヒーの淹れ方の教本を購入しました。
その名も「世界一美味しいコーヒーの淹れ方」
コチラ
結果的に・・・この本は大当たりでした。
普段Kindleで本を読むことが多いのですが、こちらは紙の本で買うのがなんとなくおすすめ。
なぜならちょっと疲れた時にぱらぱら読むだけでなんとなく癒しになる本だからです。
まず、美味しいコーヒーの淹れ方「だけ」が知りたいのであれば、この本の著者でありアジア人初のワールド・バリスタ・チャンピオンシップ優勝(2014年)である井崎英典さんの解説youtube動画を見るだけで十分です。
約13分の短い動画です。
では意外と結構分厚い(文字は大きい)この本に一体何が書いてあったかと言うと。。
・豆の選び方とその理由
・自分の好みの見つけ方とその再現方法
・豆の保存方法とその根拠になった論文
・近年の研究でわかった豆の挽き方
・近年(2014)の研究で分かったコーヒーに合う水の成分について
などなど・・・
なぜ動画の「淹れ方」に辿り着いたのかについて、根拠とそのわかりやすい説明で理解が深まります。(それつまり正しい調整が自分でできる様になると言う事)
私が驚いたのは、コーヒーの研究がほぼ「近年」2017年の論文とか、2014年の研究とか・・・が多いことです。
ワインやチーズは西洋中心の文化だからなのか、とても「決まり・基準・製法」が細かく、それにより種類も細分化されています。(多分、素人目には)
しかしコーヒーは本当に長年「職人の勘」に頼った製法が軸であったようで、本にも書いてあるのですがここ15年の間とかに大きく淹れ方・保存・炒り方全ての常識自体が変わっているそうです。
最近美味しくておしゃれなコーヒーショップが増えてきたのは気のせいじゃなかったのかもしれない・・。
しかもワールドバリスタなる催しでは毎年味のトレンドがあるらしい。。
この本ではそういった細かい知識、教養的にも楽しい面が多く、初心者向けの本ではあるのですが、長年コーヒー通の方でも知らなかった新常識を仕入れられる良本かと思います。
巻末にオススメのコーヒーを入れるアイテムが纏められているのも嬉しいポイント。
このORIGAMIと言うブランドのドリッパーが可愛いので注文しました。
日本製の暖かでモダンな雰囲気が素敵。
コーヒーはトレーサビリティ(物品の生産から流通、廃棄段階まで追跡可能な事)が重要視されているので、それに基づいた陶器製品を使うのも乙かなと。。
なぜコーヒー(豆)においてトレーサビリティが重要かと言うと、生産農園が曖昧なまま取引されると農家の生産コストを下回る価格でコーヒーが取引される事態に繋がってしまうからです。
コーヒー農園、その地域の支援の面でも(もちろんそれによって素敵な豆に出会う為にも)原産「国」だけでなく「栽培地域」「農園名」「生産者」など細かく記載されているものを選んだ方がいいそうです。
この本の唯一足りないと感じた部分ですが、それは「ブラックコーヒーについて書かれている」と言う点です。
私はコーヒーを飲む時必ずミルクを淹れたいので、ミルクについて書いてあると尚嬉しかった・・・。
最後に、この著者の井崎さんは「コーヒーにより世界を平和にしたい」と言う志しのもと活動しているそう。
この言葉からもわかる通り、全体がとても親しみやすく柔らかい文章で綴られています。
一日のコーヒータイムに、ゆっくりちょっとずつ読み進めるのにぴったりな一冊です。