私Ms LUTRAは独立して4年目位のイラストレーターです。
正直、不安定な職種で4年の実績なんて吹いて消えるレベルではあるのですが、グラフィック、絵の仕事としては大学卒業後の新卒から数えて10年以上の一応中堅……と言える域、だとは思います。
また、今までも若い方から何度か「絵の仕事をするにはどうしたらいいか」というご質問を頂く事がありました。
恐らく同じ様な悩みを抱えた方が沢山いるのではないかと思いこの記事を書かせていただきました。
私の実体験なので「絵の天才」向けではなく「絵が好きな凡人」向けへのメッセージになります。
凡人はまず、作戦を立てなければなりません。
生きてるだけで仕事が来る、イケイケの賞とりまくりのSNSアカウントでフォロワー1万人超えの天才級デザイナー、イラストレーターは本当何してるか知りません。見当もつきません。助けてください。
目次
💛Photoshop、Illustratorの技術を身に着ける。
💛絵の仕事は幅広い。
💛(社会人)在職しながら絵の勉強して独立準備する。
💛(新卒)小さくてもグラフィックやデザインの仕事に就く。
💛無理に資格は取らなくても良い
💛絵の仕事は幅広い
絵の仕事といっても、
A「ストックタイプのイラスト」"いらすとや"の様に沢山の絵を描いて不特定多数に売り出す。pixta、シャッターストックなど。
B「絵の発注をもらう」有名イラストレーター宇野亜喜良やFoxyなど。
C「イラストレーターに指示を出す」生地屋さんや雑貨屋さんのデザイナー。
D「企業に就職したイラストレーター」アプリ開発や雑貨屋さんなどに所属。
他にも色々、業界も様々。
CDは混ざっている事も多いです。
私の好きな猫カフェ経営の雑貨屋でもデザイナー募集がありました。
主に絵の仕事はBを想像されますが、とても少ないのと、それだけで生計を立てている人はもっと少ないです。
でもある一定以上の技術があり(社会的に常識的な方であれば)仕事がくるとも言えます。
まず具体的にどんな仕事、そしてどの業界(雑誌か、アプリとかか、雑貨か、アパレルファブリックか、広告かなど)で仕事をしたいか具体的に決める、もしくは常に考えながらそれに向けてポートフォリオが作れるといいでしょう。
今だともしかしたら海外も視野に入れてもいいかも・・・壁紙のデザイン専門職とか海外には日本にない絵の仕事があります。
大事なのは「多そうな仕事」より「したい仕事」に全力投球する事だと思います。
私は最初アパレルのグラフィックデザイナーとして就職しました。
A「ストックタイプのイラスト」
pixtaなど不特定多数に絵を描く仕事もありますが、私はちょっとやって挫折しました。(おもしろ簡単イラストが主流)
こちらイラストが自分の意図しない使い方をされてしまう事が多いので注意が必要です。
ランサーズと言う登録制でコンペ形式の仕事もありますが、ちょっとやって飽きてしまいました。
ランサーズは覗いて見てもいいかも。数件仕事しましたが、主流が面白簡単イラストなのと、コンペ形式は採算が合わないのでやめました。
あとこれ営業妨害かもしれないですが、特にロゴデザインの現場がパクリデザイン祭りで心が悲しくなります。(勿論ちゃんとしてる方もいます)
でもどんな仕事があるのかとか、どんな形式で納品するのかとか業界の雰囲気が掴めるのは勉強になると思います。
また、何かの発注などで言うことを聞く様な製作には絶対にストレスが付きまといます。
ここはピンクがいいのに、青に変更して、などなど。
そこまでしてなんでもやりたいって訳じゃないのなら、アーティストとして絵を極めた方がいいかもです。
💛Photoshop、Illustratorの技術を身に着ける。
まずはPCソフトの上記2点を使える様になるのが必須になってくると思います。
Photoshopは学校など行かず、調べたり本を読んだり独学で十分学べます。
重要なのは「どんな物を作りたくて、PCでどんな処理がしたいか」なので、
例えば水彩絵の具で絵を描いても、結局PCでスキャンしデータ化して送る事が多くなると思うので
スキャン→データ化の方法だけ特化して勉強する、などです。
また、PCで絵を描くうまい人はPCで描いた様には見えない絵を描いていたりします。
例えば矢野恵司さん(Instagram: @keiji_yano_ )
その方法は考えたり見たりを大事に試行錯誤するしかなく、PC教室や誰かの方法を単純に真似るだけでは出来なかったりもします。(手っ取り早く概要を学ぶには有効)
Adobe Illustratorは、絵を描くというより印刷データを作るイメージなので、仕組みだけわかれば大丈夫です。(私は。勿論このアプリで絵を描く人もいます)
IllustratorのいいところはA4、B3,などの印刷サイズにPhotoshopデータを埋め込めるところです。(連携できるのが強み)
もし本を買って勉強するのであれば、PhotoshopとIllustratorの連携について同時に学べる物がおすすめです。
(おすすめはないですが、あえていうなら新しい本がベスト。日々最新機能が追加されるアプリなので)
💛(社会人)在職しながら絵の勉強して独立準備する。
現在何かの職に就いている方はいきなり独立して絵一本で生きていくとかは危険です。
いい大企業だと週4出勤、3休みとか出来て、その間に勉強とかも出来ます。
そうじゃなくても勤めながら頑張って日々勉強したり製作したりしてまず土台を作って「そろそろ独立しよっかな!」ってタイミングを待つのもいいと思います。
でも体力的精神的にギリギリボロボロの方は・・・これは絵の仕事云々ではなくともかく誰かに相談して下さい。
↓これ鬱体験の話
💛(新卒)小さくてもグラフィックやデザインの仕事に就く。
欲を言えば大きい企業が良い気もします。融通が効いたりしたくない仕事を断りやすい環境がある場合が多いと思うので。
ともかく下っ端でもグラフィック関係に一回勤めると色々な事も学べるし、仲間もできたり余裕が出来て色んなワークショップや展示に行きやすくなります。
自分の思う絵以外の物に携わりたくないと思ってバイトして暮らすとかは結局製作と離れて心の余裕がなくなる事が多い様に思います。(一概には言えませんが)
また、企業でデザイン関係の仕事をすると技術の最新情報や業界の流行りとかも掴めるのも強み。
💛無理に資格は取らなくても良い
資格も絶対必要でなければ取らなくて大丈夫です、色彩検定とか。
就職の条件じゃなければですが。例えばインテリア関係は持っていた方が有利、とかあるかもしれませんが。行きたい業種を調べて、必須じゃなければ必要ないです。
私も何も持ってないですが(何故か秘書検定は持ってる)不便を感じたことはありません。
💚おまけ:公募展
illustrationという雑誌に公募展企画があります。他にもいくつかあったきがする。
これで大賞でも取れればお仕事取れるか、相談に乗ってくれる業界人と繋がれると思います。(知らんけど、頑張れば)
できれば会社や学校に在職した状態で受賞なりし、仕事になってから晴れて退職でも遅く無いと思います。
世の中には沢山のイラストレーター紹介系雑誌がありますが、お金を払って載れる物はあまり意味が無いと思います。
また、そういう雑誌はアニメ系イラスト特化になりがちなご時世なので、ちょっと戦場状態。レッドオーシャンってやつ?
もともとアニメ系で推したいのでなければ避けるべきとすら思います。
ちなみに私は高校生以来、何かの賞をとったことはありません!!
💚おまけ:詐欺師にカモられない様に!
私、独立してすぐに元同僚に怪しいセミナーに誘われて引っかかりかけたことがあります!信じてたのに。
夢がある、でもまだ状況が伴わない、って若い人には、どこからともなく怪しい人が近づいて来るものです。。。
(アパレル、美容師などファッション好き=服にお金かかる人に特に寄ってくるらしい)
あと株とか仮想通貨とかも・・・。怪しい物は沢山あります。
お金関係に詳しくない、そして騙されやすい自覚があるのであれば、お金の難しいことは本で先に学んでおいた方が騙されにくくなると思います。
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」って本が私的には分かり易かったです。
騙されやすい人が詐欺を避ける方法で一番有効なのは「手口を先に知っておく」事です。心持ちとか常識とか漠然としたものではなく、具体的な知識大事。
💚おまけ:SNSでバズらなくて良い
SNSでバズってもそれが仕事に繋がるかどうかは運次第。
SNSは流れが早いので、バズりを目指して時間をかけて作っても出来上がった頃には流行遅れだったり、せっかく頑張ったのに反応がなくて落ち込んだり。
正直そんな事をしている暇はありません!
ともかく良いものが作れる所に良い仕事がきます。
良いものを作るのを最優先に、ついでにSNSに載せるぐらいのつもりがちょうど良いかもしれません。
でもSNSに載せる事を前提に、例えばInstagramなら正方形でも成立するようにデータを作っとく、とかはありです。
デザイナー、クリエイターを志すものとして、外側からどう見られるかを意識して何かを作るのはとても重要だと思いますので。SNSでも自分のサイトでもポートフォリオでも。
※Instagramは海外含め、多数のイラストレーターが日々新作UPしていてとても勉強になります。デザイン関係に興味ありならやってみて損はないです。
身近なイケてる人のマウントアカウントより、クリエイターやおしゃれなブランドのアカウントを沢山フォローしましょう。海外の大手ブランドはjapanと本拠地のアカウントがあったりしますが、本拠地アカウントの方がおしゃれに纏まってる事が多いです。
最後に・・・・・
ちょっと要領を得ない話になってしまったのですが、私から言えることは以上です。
ともかく美大卒や専門学校生じゃなくても、絵の関係で仕事してる人は沢山います。
誰でも調べたり発信できる時代なので年齢も関係ない様に感じます。
(というかクリエイター関係の人、年齢不詳に見えるの私の周りだけ・・?)
あとはデザイン関係の気になる本は沢山買ったり立ち読みしたりして感性を磨くのがなんだかんだ一番重要かもしれません。
東京の人は代官山蔦屋とか、デザイン本に強いできれば近場の本屋さんを抑えておくと良いと思います。
それでは、皆さんのご活躍を応援していますね!
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